裏ねるみさんより了承を得てTwetterより転載
( 転載ここより )
人定質問(本人確認)
※裁判官から年齢住所職業の確認
大:無職です
裁:起訴状は読みましたか
大:読みました
【検察官による起訴状朗読】
検:9月15日付け 動物愛護法違反
9月26日付け 追起訴 動物愛護法違反
9月15日付けについて
平成28年4月2日埼玉 敷地内にて 猫 金属製捕獲器により捕獲 熱湯 多臓器不全によるショック死させた
4月23日 猫 金属製捕獲器により捕獲 ガスで炙る 熱湯 多臓器不全によるショック死させた
4月27日 猫 金属製捕獲器により捕獲 ガスで炙る 熱湯 多臓器不全によるショック死させた
これらは動物愛護法第44条4項1号違反
9月26日付けについて
平成28年5月26日から平成29年2月25日まで 埼玉 猫6匹死亡させた
平成28年3月24日から平成29年2月15日まで 猫4匹 傷害を負わせた
愛護動物をみだりに傷つけた
これらは動物愛護法第44条4項1号違反
【裁判官による黙秘権の説明】
※裁判官より黙秘権があり質問に回答してもしなくてもよい旨、発言は有利不利問わず証拠となる旨の説明
裁:公訴事実に間違いありませんか
大:間違いありません
【検察による冒頭陳述&資料提出】
検:被告人は大学を卒業後、税理士 前科なし 前歴あり
猫を捕獲しガスや熱湯で犯行
それを動画で撮影しインターネットで不特定多数の人の目に触れるようにした
掲示板に投稿した動画をまとめた報告書
パソコンを押収し、その中から動画発見 プロパデイから日付が判明
(資料の説明いろいろ 省略)
動画を獣医師に見せて、二度以上の熱傷「多臓器不全によるショック死」と判断
捕獲器購入 2月17日
しょこ棒の原材料を購入した時期を特定
捕獲を再現した写真 猫を捨てた場所
供述調書によると、自分の犯行と認めた。
捜査段階の犯行動機は「猫の駆除」と最初は言っていたが、それはいいわけで、「最初は猫を駆除する目的だったが、途中から動画撮影が目的になった」と供述。
→検察官の部下?が裁判官にぶあつい証拠ファイルを手渡す
裁判官 ファイルを見る
【弁護人による上申書?提出】
弁:上申書2つある
上申書1は被告の母作成したもの
生い立ちまで遡り、被告の内面なんたらかんたら
上申書2は被告本人によるもの
お詫び・反省・敬意(経緯?)・贖罪を示したもの
→弁護人の部下?が裁判官に上申書?を手渡す
【被告人質問 弁護人】
弁:初めて猫に危害を加えたのはいつですか?
大:平成28年3月です
弁:3月以前に猫に危害を加えたことは?
大:ありません
弁:3月以前に猫以外に危害を加えたことは?
大:ありません
弁:元々猫に対してどんな感情を持っていましたか?
大:好きでも嫌いでもありませんでした
弁:なぜ危害を加えるようになったのですか?発端は?
大:平成27年4月に埼玉県見沼区に引っ越し、猫の糞の被害、メダカ・金魚を殺されました。
猫よけの砂?など対策したけど効果が無かったです。
弁:それでどうしたんですか?
大:捕獲器で捕獲し、遠くへ連れていきました
弁:捕獲器はいつ買ったんですか?
大:平成28年2月です
弁:猫を遠くへというのを具体的に教えてください
大:捕獲器で捕獲して、住宅のない公園に放しました
弁:どこでその方法を知ったのですか?
大:ウェブで知りました
弁:どのような言葉で検索しましたか?
大:「猫よけ」「猫 被害」で検索しました
弁:どんな検索結果でしたか?
大:猫への対策と、それ以外に、残虐な動画が出てきました
弁:海外の動画はどうですか?
大:ほとんど残虐な動画でした
弁:日本と海外の動画 比べると?
大:海外の方がより残虐でした
弁:???
大:平成27年の夏頃から被害が大きくなりました
弁:その頃検索してましたか?
大:検索してました
弁:猫を「駆除」ではなく遠くに放したのはなぜですか?
大:目の前の糞被害がなくなればよかったので、殺すまでもなかった
弁:どのくらいの数の猫を捕獲して放してましたか?
大:10匹以上
弁:猫への気持ちは変化ましたか?
大:悪化していきました
弁:ウェブも閲覧していましたか?
大:継続して閲覧していました
弁:どのくらい?
大:ほぼ毎日見ていました
弁:「駆除」は考えてなかった?
大:その時点では考えてなかったです
弁:猫への気持ちが大きく悪化したきっかけはどんなできごと?
大:平成28年の2月?夏?の末頃、猫に手を噛まれて1か月以上治らずに仕事で難儀したこと。
噛まれて猫への気持ちが一気に悪化しました。
噛まれる前は良くない動物という気持ち、噛まれてからは憎しみ・恨む感覚
弁:ウェブは?
大:引き続きぼ毎日閲覧していました
弁:手を噛まれて治らなくて駆除を考えましたか?
大:この時点では考えてなかった
弁:遠くに放すのに効果はありましたか?
大:効果ありました
弁:猫の被害は解決しましたか?
大:見沼区の方はほぼ解決しました。でも深谷の方では問題が。
糞尿被害とハウス内を荒らされる被害
弁:それでどうしようと?
大:捕まえて放そうと。
でも畑は広大で、放しても戻ってくるし、放した先で被害が出ると思った
弁:深谷で猫を初めて捕獲したのはいつ?
大:平成28年3月
弁:捕獲して、放そうと考えましたか?
大:考えたがでも畑は広大で、放しても戻ってくるし、放した先で被害が出ると思った
弁:ウェブは?
大:ほぼ毎日閲覧していました
弁:深谷で猫を捕獲してどうしようと考えましたか?
大:殺すしかないと思いました
弁:なぜ熱湯を?
大:素手無理だし、刃物ないし、熱湯をかける動画を見たからその考えに至った
弁:ウェブで熱湯の手法を知った?
大:はい
弁:見沼区では、捕まえて放す
深谷では、捕まえて殺す
抵抗感は?
大:最初は非常にあったけど、噛まれたし、糞尿被害に怒りを覚えていたので、短絡的な方法を選んだ
弁:手の怪我の痛みはどうでしたか?
大:一カ月たって治りかけ、左手の爪が歪んでいくらか痛かった
弁:噛まれて、気持ちの悪化がエスカレートした?
大:非常に、一気に悪化した
弁:ウェブの影響は?
大:ウェブで動画を見ているうちに、殺める抵抗感がなくなっていった
弁:深谷で初めて危害を加えたとき動画を撮影したのはなぜですか?
大:日頃動画を見ていたのが大きい
カメラを持ち歩いていた
残虐だけど抵抗感が薄れていた
弁:動画というと結婚式や運動会などだけど、なぜそれと真逆のものを撮影した?
大:記録。
動画を後から見直して、猫に溜飲を下げたい気持ち
弁:撮影したこととウェブ閲覧に関連性は?
大:直接はないが、ウェブ閲覧を繰り返して抵抗感が薄れていった
弁:動画記録して、ネットにアップしたのはなぜ?
大:当初は自分だけで見てたけど、他の熱湯をかける動画と比較してみたい気持ちがあった
弁:可愛いものを比較するのではなくなぜ?
大:ウェブのせいにはできないけど、自分のいたらなさ
弁:動画をアップして反応はどうだったか?
大:動画をアップして、1~2日で1000件反応や書き込みがあった
弁:2日で1000件の反応が繰り返し?
大:はい
弁:ウェブの反応はどんな?
大:「もっとやれ」「こんな方法があるよ」などほとんど悪意
弁:ウェブの反応を見てどんな気持ちに?
大:自分のしたことにさらに抵抗感が薄れた
弁:どんな気持ちで動画のアップを繰り返した?
大:当時はとにかく掲載して恨みをはらしたい気持ち
今となってはやってはいけないことだったと思う
弁:2年半前に引っ越して振り返ってどうか?
大:殺めた猫に申し訳ない気持ち
心を痛めた人にお詫び申し上げたい
どう考えてもやってよいことではない
仮に自分が熱湯をかけられ撮影されたら苦痛
それを自分がしたことをお詫びしたい
署名活動知っているが、私への断罪、殺された猫の声を聞きなさい、と理解
今後贖罪の気持ちで生きていく 繰り返さない
弁:殺めた猫、命をもつものに対しては?
大:本来どんな命も軽んじてはだめ、命は大事にするべきもの
弁:以上
【被告人質問 検察官】
検:深谷では、どうすべきだったと思いますか?
大:今なら、保健所に連絡する
検:当時は全く考えなかった?
大:考えたと思うが、殺してしまおうと思った
検:動画を見返した?
大:はい
検:目的は?
大:最初は、噛まれた猫に溜飲を下げる気持ち 後半は単純に
検:動画を見返してどんな気持ちになったか?
大:噛まれた猫に溜飲を下げる気持ち
公判はウェブ情報を参考にしながら 気分のいいものではなかった
検:途中でやめようと思わなかった?
大:エスカレートしていった 抵抗感が薄れていったのが原因
最後の方は「これでやめようかな」と思った
検:やめようと考えたのになぜやめなかった?
大:最後の動画をアップ後は、やってなかった
検:熱湯、ガスであぶる、首をしめる、エスカレートしたのはなぜか?
大:書き込みやウェブ情報を見て 実際にやってしまった
検:苦しみが増すとは主なかったか?かまわないと?
大:かまわないと思った
検:ウェブ投稿後、批判的な書き込みは?肯定的な書き込みは?
大:両方あった 肯定的な書き込みが多かった
検:批判的な書き込みはどう映ったか?
大:ほぼ無視、黙殺した
検:今回、署名が集まって、社会に多大なる影響を与えたことは認識しているか?
大:はい
検:虐待、虐待動画の投稿したことをどう思うか?
大:根底にあるのは反省 命の尊厳を軽んじた行為だった
【被告人質問 裁判官】
裁:ウェブで批判的な書き込みを読んで黙殺?どう思ったか?
大:「そんなこと言われても」という感覚でした
当時は駆除ではなく、撮影してアップするのが目的になっていた
裁:猫が死んでゆくのを見て気持ちよかったですか?楽しかったですか?
大:気分のいいものではなかった 当時はいくらかあった(言いよどんだ)
自分の考えが染まっていった
残虐に殺して動画をアップするという目的
裁:楽しくなかったけど続けたのか?
大:そういった面もあった
どこかで、被害があったことを言い訳にしていた
撮影行為を続けて、溜飲を下げる面があった
裁:税理士をやめて、今後はどうするのか?
大:全く決まってない 就職活動 情報を集めて履歴書を作っている状況
裁:今はどんな生活か?
大:残務、引き継ぎがほとんど
裁:怪文書やビラは今でもあるか?
大:今でもある
裁 出歩くのに差し障りはあるか?
大:直接的にはない でも、私を監視しているという書き込みを見る
裁:席に戻ってください
大:(戻る)
【検察官による論告求刑】
検:合計13匹 9匹死亡 4匹重傷
常習的犯行 悪質な犯行 残虐な手口 被害大
捜査段階の「駆除」発言が偽り
いたぶる楽しみ 自己目的化 正当化する理由なし
ネットにアップし、犯行後も不特定多数の人々にトラウマ
再犯のおそれ有り 刑事責任重い 厳正に処罰
求刑懲役1年と10月
【弁護人による最終弁論】
弁:今までの人生逮捕歴なく(←「前歴あり」なのに?)
真摯に仕事 税理士として社会に貢献
本来ならば刑事事件を起こすような人物ではない
猫の糞尿被害で嫌悪感が目覚め、転機は噛まれたこと
人と動物の共生 駆除 つまづきの発端
ウェブで情報収集する中で
膨大な動画や書き込みに触れて大それたことではないと思い、
劇場型犯罪者となってしまった
しかし現在は我に返り反省している
噛まれた恨み正当化 贖罪の精神
法 人と動物の共生
捜査機関に積極的 申告 証拠提出
将来更生 社会的地位失った 困難な状況 再起をはかる 制裁
執行猶予が相当
【審議終了】
裁:審議終了 次回判決
最後に何か話したいことはありますか?
大:尊厳を奪ったことお詫び申し上げたい 心を痛めた人に申し訳ありせんでした
裁:判決は2週間後 12月12日火曜日13時30分 この法廷で
( 転載ここまで )